【トカゲの飼い方】初心者でもわかる基礎知識&飼育ポイント

トカゲは、ユニークなペットとして近年人気が高まっています。特に小型種ならスペースを取らず、散歩の必要もないため、一人暮らしの方にも適しています。

ただし、トカゲを健康に育てるためには、適切な飼育環境や食事、日々のケアが重要です。この記事では、トカゲの飼い方に関する詳しい情報をお届けします。

1. トカゲとは?その特徴と歴史

トカゲは爬虫類の一種で、世界中に数千種が生息しています。生息地によって森林性、砂漠性、水辺性の種類があり、それぞれ異なる適応能力を持っています。

トカゲの祖先は恐竜時代まで遡ることができ、長い進化の過程で多様な種が誕生しました。特徴としては、再生能力を持つ種類(尻尾を切り離して逃げる「自切」)や、擬態による身の守り方をするものが存在します。また、肉食・草食・雑食など、食性のバリエーションも豊富です。

2. トカゲの種類と選び方

トカゲを飼育する前に、どの種類が自分に合っているかを考えることが大切です。

1.初心者向けのトカゲ

初心者におすすめのトカゲとしては、以下のような種類があります。

  • フトアゴヒゲトカゲ: 人懐っこく、飼いやすい。
  • ヒョウモントカゲモドキ: 夜行性で静か、初心者でも管理しやすい。
  • クレステッドゲッコー: 手間が少なく、ケージ環境が整えやすい。

2.中級者向けのトカゲ

少し飼育経験がある人向けの種類には、

  • グリーンイグアナ: 体長が大きくなるが、草食性で管理しやすい。
  • カメレオン: 環境の変化に敏感で、温湿度管理が重要。

3 上級者向けのトカゲ

高度な管理が必要な種類には、

  • ナイルオオトカゲ: 攻撃的な性格で、大型ケージが必要。
  • トゲオアガマ: 特定の食事管理が必要。乾燥した環境を好み、特定の植物や昆虫をバランスよく与えることが求められます。また、活発に動き回るため、広いスペースが必要です。

トカゲの選び方は、飼育環境や自身の経験値に応じて慎重に検討しましょう。無理のない範囲で管理できる種類を選ぶことが、長期的な飼育の成功につながります。

3. トカゲ飼育のメリットとデメリット

トカゲを飼う前に、メリットとデメリットをきちんと把握しておくことも大切になります。

メリット

1.散歩の必要がなく、一人暮らしでも飼いやすい

犬や猫のように散歩をする必要がないため、忙しい人でも飼育しやすいです。

2.静かで、鳴き声による騒音問題がない

アパートやマンションでも問題なく飼育できます。

3.ユニークな外見と行動が観察できる

トカゲの仕草や動きは非常に興味深く、観察するだけで楽しめます。

4.比較的手間がかからない

定期的な給餌と環境管理を行えば、手間が少なく済みます。

5.寿命が長く、長く付き合える

種類によっては10年以上生きるため、長期間一緒に過ごせます。

デメリット

1.適切な温度管理が必要で、電気代がかかる

ケージ内の温度を一定に保つため、ヒーターや照明の使用が不可欠です。

2.生餌(昆虫類)を与える必要があり、虫が苦手な人には向かない

コオロギやミルワームなどの昆虫を餌として与える必要があり、苦手な人にはハードルが高いです。

3.寿命が比較的長いため、長期的なコミットメントが必要

トカゲは長生きするため、最後まで責任を持って飼育する覚悟が必要です。

4.動物病院が限られる

トカゲを診察できる動物病院が少ないため、病気になった際に適切な治療を受けられるか事前に確認しておく必要があります。

5.飼育環境の整備が必要

トカゲは種類によって必要な環境が異なり、適切な温度や湿度を維持するために継続的な管理が求められます。適切なケージや照明、紫外線ライトなどの準備が不可欠です。

メリットとデメリットを理解したうえで、トカゲの飼育が本当に適しているのか判断基準にしてください。

4. トカゲのための適切なケージ選び

トカゲを飼う際に、まず考えなければならないのが、ケージの選び方です。トカゲの種類や大きさに応じて適切なサイズを選ぶ必要があります。

一般的には、トカゲの体長の2〜3倍の幅を持つケージが理想とされています。素材はガラス製やプラスチック製の爬虫類専用ケージが適しており、通気性の良いものを選ぶことで湿気がこもりにくくなります。

また、ケージの設置場所も重要で、直射日光やエアコンの風が直接当たらない、安定した場所に置くことが望ましいです。

5. 床材の選択とその重要性

床材の選択もトカゲの健康に影響を与えるため、種類に合わせたものを用意しましょう。例えば、砂漠性のトカゲには砂系の床材、森林性のトカゲには腐葉土や黒土が適しています。

床材の深さは4〜5cm程度を目安に敷き、トカゲが快適に過ごせる環境を作ることが大切です。

6. トカゲのための温度・湿度管理

トカゲは変温動物であるため、温度と湿度の管理が必要不可欠です。ケージ内にはバスキングスポット(ホットスポット)を設け、30〜40℃の高温を保つエリアと、20〜25℃のクールスポットを作ることで、トカゲが体温を調整しやすくなります。

また、夜間は20℃以下にならないよう管理することが重要です。湿度についても、砂漠性のトカゲは低湿度、熱帯性のトカゲは高湿度を維持することが求められます。

紫外線ライト(UVBライト)も必須アイテムです。これはカルシウム代謝を助け、くる病を予防する役割を果たします。1日10〜12時間の照射が理想的で、定期的に交換することで適切な紫外線を供給できます。

ケージの通気性を確保することで湿気がこもりにくくなり、カビの発生を防げます。

7. トカゲの食事と栄養管理

トカゲの健康には、バランスの取れた食事が欠かせません。種類によって食性が異なるため、それぞれに合った餌を与えることが重要です。

昆虫食のトカゲにはコオロギ、デュビア、ミルワームなどが適しています。一方で、雑食性のトカゲ(例えばフトアゴヒゲトカゲなど)は、昆虫と野菜・果物を組み合わせた食事が理想的です。

完全草食のリクイグアナなどには野菜中心の食事を与える必要があります。成長段階によって給餌頻度も変わります。

幼体のうちは成長が早いため1日2回の給餌が推奨されますが、成体になると2〜3日に1回の頻度で十分です。昆虫を与える際は、カルシウムパウダーをまぶして栄養バランスを調整すると良いでしょう。

水分補給も忘れてはいけません。常に新鮮な水を用意し、毎日交換することでトカゲの健康を守ります。種類によっては霧吹きが必要な場合もあり、特にヤモリ類などは霧吹きを使って水分補給を行います。

昆虫を与える前にカルシウムパウダーをまぶすと、栄養バランスが向上します。

8. トカゲの日々のケア

トカゲの健康を維持するためには、日々のケアが欠かせません。ケージの清掃は毎日行い、糞や食べ残しを取り除きましょう。

週に1回は床材の交換や岩・流木の洗浄を行い、月に1回はケージ全体を消毒することで衛生的な環境を保てます。また、トカゲの健康状態を定期的にチェックすることも重要です。

目・鼻・口の異常がないか、活動量が極端に減っていないか、皮膚の状態が悪くなっていないかを観察し、異変を感じたら早めに対応しましょう。

トカゲは個体ごとに性格が異なるため、最適な接し方を見つけることが大切です。

9. トカゲ飼育の注意点とよくあるトラブル

トカゲの飼育では、脱走や病気の予防にも気を配る必要があります。ケージの扉や蓋がしっかり閉まっているか確認し、隙間がないか定期的にチェックしましょう。

また、病気を防ぐためには、適切な温度・湿度の管理とバランスの取れた食事が重要です。トカゲが食欲をなくしたり、極端に動かなくなった場合は、病気のサインかもしれません。早めに専門の獣医に相談しましょう。

まとめ

トカゲの飼育は、適切な環境とケアを整えれば、初心者でも問題なく始められます。特に、温度管理や食事、日々の健康チェックを怠らないことが大切です。

トカゲとの生活は、新しい発見に満ちたものになるでしょう。しっかり準備をして、トカゲとの楽しい時間を過ごしてください!最後までお読みいただきありがとうございました☺

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