フトアゴヒゲトカゲは高い?安い?気になる値段と飼育費用のすべて

フトアゴヒゲトカゲは温厚な性格と愛らしい仕草で人気の高い爬虫類です。

しかし、いざ飼ってみたいと思っても「生体の値段はいくら?」「飼育費用はどのくらいかかる?」と不安になる方も多いでしょう。

本記事では、生体価格の相場から初期費用、毎月のエサ代や電気代までをわかりやすく解説します。健康な個体を選ぶポイントや購入先の特徴も紹介し、安心してお迎えできるようにまとめました。

フトアゴヒゲトカゲの値段はいくら?相場を解説

フトアゴヒゲトカゲの値段は、モルフ(品種)やサイズ、購入場所によって大きく異なります。相場を知ることで予算を立てやすくなり、安心してお迎えの準備ができます。

ここでは、生体価格の相場と主な決定要因を整理して解説します。

品種(モルフ)による値段の違い

フトアゴヒゲトカゲの値段を大きく左右するのが「モルフ(品種)」です。

モルフとは体色や模様、鱗の特徴などのバリエーションを指し、一般的なノーマルは比較的手頃ですが、珍しいモルフは数十万円に達することも。見た目の好みや希少性によって値段が変動するため、購入前に相場を把握しておきましょう。

代表的なモルフと価格帯は以下の通りです。

  • ノーマル:1〜3万円前後。初心者でも手が届きやすい基本タイプ
  • レッド・イエロー・オレンジ:2〜5万円前後。色鮮やかで人気が高い
  • ゼロ(黒色素なし):5〜10万円以上。白っぽい体色が特徴
  • トランスルーセント(透明感のある皮膚):5〜15万円前後
  • レザーバック(鱗が滑らか):5〜15万円前後
  • シルクバック(鱗がほぼない):10万円以上の高額個体も
  • コンボモルフ(複数特徴の掛け合わせ):数十万円以上に達することも

サイズ(年齢)による値段の違い

サイズ、つまり成長段階も値段に影響します。

ベビー(幼体)は1〜3万円程度と安価ですが、環境変化に弱く飼育に注意が必要です。ヤング(若体)やアダルト(成体)は2〜5万円程度とやや高めですが、性別や健康状態が把握しやすく、初心者にも安心でしょう。

特にアダルトではモルフの色味や特徴がしっかり出ているため、繁殖目的で選ばれることもあります。ベビーは成長を楽しめる魅力がある反面、飼育難易度が高め。

逆にアダルトは安定感があるものの価格は上がるため、経験や目的に応じた選び方が求められますよ。

購入場所による値段の違い

購入場所も値段を大きく左右します。一般的なペットショップはアクセスしやすい反面、中間マージンが加わりやや高めです。

爬虫類専門店はモルフの種類が豊富で、知識あるスタッフのサポートを受けられる分、価格帯は幅広い傾向があります。ブリーダー直販では親の情報や飼育環境を直接聞け、価格も比較的抑えられることも。

イベントでは多くの個体を一度に見比べられ、限定価格や掘り出し物に出会えるチャンスがありますが、衝動買いには注意!

フトアゴヒゲトカゲを飼育するための費用

フトアゴヒゲトカゲを健康に育てるには、生体価格だけでなくケージや照明器具などの初期投資が必要です。最低限なら3〜5万円程度、快適な環境を整えると5〜10万円ほどかかるのが一般的。

主な用品と費用目安を表で整理しました。

項目内容費用目安
ケージベビー用60cm:5,000〜15,000円
アダルト用90cm以上:15,000〜40,000円
5,000〜40,000円
照明・加熱器具UVBライト:2,000〜8,000円
バスキングライト:1,500〜4,000円
パネルヒーター:3,000〜7,000円
7,000〜20,000円
温度管理用品サーモスタット:4,000〜10,000円
温湿度計:1,000〜3,000円
5,000〜13,000円
床材・シェルターペットシーツ・砂:500〜3,000円
シェルター:1,000〜4,000円
2,000〜7,000円
水入れ・餌皿安定感のあるものが安心1,000〜3,000円
その他小物流木・登り木・ピンセット・霧吹きなど1,000〜3,000円

初期費用の合計(初心者向け目安)

最低限揃える場合は、25,000〜50,000円程度。まずは飼育を始めるために欠かせない必須アイテムです。

  • ベビー用ケージ(60cm程度)
  • UVBライト(紫外線ライト)
  • バスキングライト(温め用スポットライト)
  • パネルヒーター(夜間・冬場の保温用)
  • サーモスタット(温度管理機器)
  • 温湿度計(環境チェック用)
  • 床材(ペットシーツやキッチンペーパーなど)
  • 水入れ・餌皿

成長に合わせてあとからグレードアップが必要なものもあります。

フトアゴヒゲトカゲの月々の維持費用は?

フトアゴヒゲトカゲを飼育するには、生体や初期設備だけでなく毎月の維持費も考えておく必要があります。主な出費は「エサ代」「電気代」「消耗品・医療費」です。

ここでは、それぞれの費用の目安と注意点を解説します。

エサ代の目安

フトアゴヒゲトカゲは雑食性で、成長段階によってエサの種類や量が大きく変わります。幼体期は昆虫を毎日食べるためエサ代が高く、月3,000〜5,000円ほどが目安です。

成体になると植物食の割合が増え、昆虫は補助的になるため月2,000〜4,000円程度に落ち着きます。人工飼料を活用すると管理が楽になり、一袋1,000〜2,000円を月1〜2袋消費するイメージです。

野菜や野草は安価ですが、無農薬を選ぶと安心。さらにカルシウム剤やビタミン剤も必須で、月数百円程度を見込んでおきましょう。

成長段階主なエサ月の目安費用
幼体(ベビー)コオロギ・デュビアなど昆虫中心+少量野菜3,000〜5,000円
成体野菜・葉物が中心+週数回の昆虫2,000〜4,000円
共通人工飼料(補助)+カルシウム剤・ビタミン剤数百円〜2,000円

成長に応じて必要なエサが変化するため、「今の年齢でどれくらい必要か」を把握しておくことが大切です。

電気代の目安

フトアゴヒゲトカゲを飼育するには、照明や保温器具を毎日使用するため、一定の電気代がかかります。

日中はバスキングライト(50〜100W)やUVBライトを12時間前後点灯させる必要があり、これだけで月1,000〜2,000円程度が目安です。

さらに冬場は夜間の保温にパネルヒーターやセラミックヒーターを併用するため、電気代は2,000〜3,000円程度に増えることがあります。

機器の消費電力や地域の電気料金単価によって差が出ますが、サーモスタットを利用すれば必要な時だけ通電できるため、省エネ効果が期待できますよ。

寒冷地ではエアコンで部屋ごと温度管理を行うケースも!その場合はさらにコストがかさみます。

消耗品や医療費の備え

毎月の維持費に加えて、消耗品や医療費への備えも欠かせません。床材は衛生管理のため定期交換が必要で、ペットシーツやキッチンペーパーなら月数百円〜1,000円程度、専用の床材を使う場合は数千円になることも。

照明器具も消耗品で、特にUVBライトは半年〜1年ごとに交換が必要です。バスキングライトも寿命が短いため、予備を常備しておくと安心です。また、爬虫類を診察できる動物病院は限られており、健康診断や治療では1回あたり数千円〜数万円かかるケースもあります。

寄生虫検査、脱皮不全、くる病などの病気は早めの対応が重要なため、診察費用をあらかじめ想定しておきましょう。

災害や停電など緊急時に備えて、ポータブル電源やカイロなどを準備しておくのも安心です!

値段だけで選ばない!健康なフトアゴヒゲトカゲを迎えるために

フトアゴヒゲトカゲを選ぶとき、「安いから」といった理由だけで購入するのはリスクがあります。値段よりも大切なのは個体の健康状態と信頼できる販売元。

ここでは、健康な個体を見分けるポイントと購入時に確認すべき点を解説します。

健康な個体を見分けるポイント

健康なフトアゴヒゲトカゲは、まず見た目や体つきに現れます。

目が大きくしっかり開いており、尻尾や手足に力があることが基本。痩せすぎや骨格の変形がなく、尻尾の付け根に適度な脂肪があるかも確認しましょう。皮膚には脱皮不全の痕跡や寄生虫による異常がなく、色味が鮮やかでツヤがあると安心です。

行動面では、日中に活発に動き、適度に人や周囲に反応する個体が理想的。逆にぐったりして動かない、常に口を開けて呼吸しているなどは健康トラブルのサインかもしれません。

見た目や動きに少しでも違和感を感じた場合は購入を避けましょう。

購入時に確認したいこと

価格だけに目を奪われず、購入先で必ずチェックすべきことがあります。

まずは「餌をしっかり食べているか」。販売店で実際に給餌の様子を確認できると安心です。また、最近の脱皮に問題がなかったか、体に傷や欠損がないかも重要です。

さらに信頼できるショップやブリーダーであれば、親個体の情報や飼育環境についても説明してくれるはず。販売元が健康診断や寄生虫チェックをしているかどうかも確認しましょう。

イベントや個人間取引で購入する場合は、アフターサポートの有無も重要です。購入前に疑問点をしっかり質問し、丁寧に答えてくれる販売元を選びましょう。

生体代だけじゃない!飼育にかかる費用を理解して安心のスタートを

フトアゴヒゲトカゲの値段は、モルフやサイズ、購入場所によって大きく変動し、数万円から高額なものまで幅広く存在します。

さらに、生体代だけでなく、ケージや照明・保温器具といった初期費用、毎月のエサ代や電気代などの維持費も含めると、飼育には想像以上にお金がかかることがわかります。

とはいえ、適切な環境を整えて健康な個体を選べば、10年近く共に暮らせる魅力的なパートナーになるのがフトアゴヒゲトカゲです。購入前には「どれくらいの費用が必要か」「自分の生活スタイルに合っているか」をしっかり確認し、計画的に準備することが大切。

値段だけで判断せず、信頼できる販売元から健康な個体を迎え入れることで、安心して長い時間を共に過ごすことができるでしょう。

ゆかりーぬ

動物系ライター ゆかりーぬ レオパとニシアフの飼育を通じて、爬虫類の奥深さにどっぷりハマっています。初心者さんの「これって大丈夫?」に寄り添えるよう、リアルな飼育の工夫や気づきをシェアします。爬虫類との暮らしが、もっと身近で楽しくなるお手伝いができたら嬉しいです。

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