カメレオンを飼ってみたい、または、お迎えしたばかりの方は必見です。
「どんなエサを食べるの?」「虫が苦手でも大丈夫かな?」などと不安に思う方も多いのではないでしょうか。カメレオンの食事は個性的ですが、コツをつかめば毎日のお世話がぐっと楽しくなりますよ。
この記事では、主食になるコオロギやデュビアなどの生き餌の選び方から、与え方のポイント、カルシウムやビタミン補給の方法、「食べないとき」の原因と対処法まで、初心者でもわかりやすく解説。
あなたのカメレオンが元気に成長し、安心して暮らせる食生活づくりをサポートします。
カメレオンはどんなエサを食べるの?

カメレオンは主に昆虫を食べる肉食性の爬虫類です。野生ではバッタやコオロギなどを舌で素早く捕らえ、成長段階に応じて多様な虫を食べています。
飼育下でも、野生に近い食生活を再現することが大切です。主食から副食、人工飼料まで、基本のエサを整理して紹介します。
カメレオンの主食のエサ(生き餌)
カメレオンの主食は生きた昆虫。もっとも一般的なのはコオロギで、栄養価が高く入手しやすい定番のエサです。イエコオロギやフタホシコオロギを、カメレオンの口幅に合わせて選びましょう。
もうひとつ人気の昆虫がデュビア(ゴキブリの一種)で、高たんぱく・低脂肪、ニオイが少なく脱走しにくく扱いやすいです。シルクワーム(カイコの幼虫)も高栄養・高消化ですがコストが高め。
どの生き餌も「動く」ことがカメレオンの捕食本能を刺激します。野外で採取した虫は寄生虫や農薬の危険があるため、必ず飼育用の虫を使いましょう。
副食・おやつとして与えるエサ
嗜好性の高いミルワームやハニーワームは、脂質が多いため主食には不向きだといえます。週1〜2回、少量をおやつ代わりに与える程度が理想です。与えすぎると肥満や消化不良を招く可能性もあります。
ピンクマウスやメダカなどを副食に使うケースもあるようですが、消化の負担が大きく、カメレオンに与えるエサとして適切ではありません。基本は昆虫類中心の食事をベースに、補助的な位置づけで考えるようにしましょう。
人工飼料・代用フード
近年は昆虫成分を含むペレットやゲルタイプの人工飼料も登場しています。保存しやすく、栄養バランスが整っている点がメリットです。
ただし、カメレオンは動くエサを好むため、人工飼料だけでは食いつきの悪い個体が多く存在しています。生き餌を入手できない場合や、虫が苦手な飼育者がカメレオンの補助食として活用するのがおすすめです。
人工飼料を使う場合は、カルシウムやビタミンを別途補給させ、あくまでも生き餌中心+補助食のスタイルを意識しましょう。
エサの与え方と頻度の基本

カメレオンは、舌を伸ばして動く虫を捕らえる独特な食べ方をします。給餌の方法や頻度を誤ると、食欲不振や肥満などのトラブルにつながることも。カメレオンの年齢に応じた適切な給餌ペースと、ストレスを与えないエサやりのコツを紹介します。
成長に合わせる!カメレオンの給餌頻度
カメレオンの給餌頻度は、成長段階によって大きく異なります。幼体(〜6か月)は成長スピードが速く、体づくりに多くの栄養を必要とするため、毎日1〜2回が基本です。一度にたくさん与えるよりも、少量を複数回に分けて与えると消化にもやさしく、安定した成長を促せます。
生後6か月を過ぎて亜成体になると、成長が落ち着き始めるため、1日おきまたは2日に1回に給餌ペースを落としましょう。完全に成長した成体は、週2〜3回の給餌で十分です。与えすぎると肥満や肝臓への負担につながることもあるため注意が必要です。
飼育しているカメレオンの体格や活動量、フンの状態などを日々観察し、食べ残しが出ない量に調整するのが理想です。季節や室温によっても食欲は変化するため、それぞれの個体に合わせた給餌を心がけましょう。
エサの与え方のコツ
カメレオンは動くものにしか反応しないため、エサの与え方には工夫が必要です。もっともおすすめなのはピンセット給餌で、虫を軽く動かしながら口元へ近づけると、舌を伸ばして上手にキャッチします。
慣れてきたら、虫を入れた給餌カップを枝に固定する方法も便利です。カメレオンが安心できる高さに設置することで、自然な姿勢で食べられます。
虫のサイズはカメレオンの頭幅の半分程度が目安。大きすぎる虫は消化不良や喉詰まりの原因になります。給餌のタイミングは、代謝が活発な午前中〜昼前がおすすめです。夜に与えると消化が追いつかないことがあるため注意しましょう。
また、エサの種類を定期的に変えてあげることで飽きを防ぎ、さまざまな栄養を摂取できます。コオロギ、デュビア、シルクワームなどをローテーションし、偏食を防ぐのも大切なポイントです。
エサの食べ残しと水分補給
エサの食べ残しは衛生管理の面からも注意が必要です。とくにコオロギなどは、カメレオンを噛むことがあるため、給餌後は必ず回収します。
また、カメレオンは水皿から直接水を飲まず、葉や壁に付いた水滴を舐めて水分を摂取します。そのため、朝と夕方に1日2回程度霧吹きを行い、ケージ内の葉に水滴をつけることが大切です。
湿度維持と水分補給の両方を意識しましょう。脱水はカメレオンの命にも関わります。目のくぼみや皮ふのシワが見られたら水分不足のサインです。
長時間不在にする場合は、ドリッパーを使ってゆっくり水を滴下させるのもおすすめ!
栄養バランスを整える!カルシウム・ビタミン補給

生き餌中心の食事では、カルシウムやビタミンが不足しがちです。とくにカルシウムの欠乏は「くる病(代謝性骨疾患)」の原因となり、骨が変形したり食欲が落ちたりすることも。
健康な体を保つためには、サプリメントを上手に使って栄養バランスを整えることが大切です。
カルシウムパウダーの使い方
カルシウムは骨格や筋肉の働きに欠かせない栄養素です。給餌前に生き餌へパウダーをまぶす「ダスティング」が効果的。清潔な容器に虫を入れ、軽く振って全体に粉をつけてから与えます。
カルシウム剤にはビタミンD3入りとD3なしの2種類があります。ケージ内にUVBライトを設置している場合はD3なしを、ライトがない場合はD3入りを使用するとよいでしょう。
カルシウムの過剰摂取は健康を損なうため、使用頻度を守ることがポイントです。
ビタミン剤の使い方
カルシウムと同様に、ビタミン類も欠かせません。特にビタミンA・D3・E・B群は、視力や免疫、代謝、繁殖などに関与します。飼育下ではエサの多様性が限られてしまうため、不足しやすい栄養素です。
こちらもダスティングで生き餌に薄くまぶして与えましょう。与える頻度は週1〜2回で十分。とくにビタミンAやD3は、与えすぎると中毒症状を引き起こす可能性があるため注意が必要です。
爬虫類専用の総合ビタミン剤を使用し、カルシウム剤とのバランスを意識しましょう。過不足を避けることで、免疫力や発色の美しさを維持できますよ。
ガットローディングで栄養強化
「ガットローディング」とは、生き餌に野菜や専用フードを食べさせ、虫の体内に栄養を蓄える方法です。
カメレオンはその虫をエサとして食べることで、間接的にビタミンやミネラルを摂取できます。野菜や専用フードを与えるタイミングは、カメレオンへの給餌の12〜24時間前が目安。小松菜やチンゲンサイなどの葉野菜、ニンジン、リンゴなどを与えると効果的です。
市販のガットローディングフードを使えば手軽に管理できます。虫が食べたものがそのままカメレオンに届くため、清潔な環境で生き餌を管理しましょう。
水分補給も忘れずに、生き餌用の容器に脱脂綿入りの水を置いておくと安全ですよ。
カメレオンがエサを食べない!原因と対処法

「最近食べなくなった」「お気に入りの虫しか食べない」そんな悩みは多くの飼育者が経験します。カメレオンは環境の変化や体調に敏感な生き物です。まずは落ち着いて原因を探り、正しい対処を行いましょう。
エサを食べない場合のよくある原因って?
食欲不振の主な原因は、環境・健康・生理的要因の3つに分けられます。
環境では、温度・湿度の管理不備が多く、適温(昼22〜28℃・夜18〜22℃)や湿度(50〜70%)が保たれていないと代謝が低下します。レイアウトが狭く隠れる場所がない、通気性の悪さ、騒音が多いなどもストレスの要因です。
健康面では、寄生虫や口内炎、脱水、病気などが食欲を奪います。また、生理的な要因として、脱皮前や繁殖期などの一時的な変化も考えられます。数日〜1週間程度で回復することも多いので、焦らず見守る姿勢も大切です。
エサを食べないときに、試してみたい対処法
カメレオンがエサを食べないときは、焦らずに原因を一つずつ探ることが大切です。
まず見直したいのは「環境」と「刺激」のバランスです。照明が強すぎたり、暗すぎたりすると行動が鈍るため、ライトの角度や点灯時間を少し調整してみましょう。また、ケージの位置を変えて静かな環境を確保することで、ストレスが軽減されることもあります。
エサに飽きている場合は、普段とは違う虫を与えるのも効果的です。シルクワームやハニーワームなど、動きやにおいの異なるエサで食欲を刺激しましょう。さらに、ガットローディングで生き餌に野菜や果物を食べさせると、風味が変わって興味を引く場合もありますよ。
こうした工夫を試しても食欲が戻らない場合は、体調不良の可能性も。カメレオンの動きや便の状態などに異常があれば、爬虫類専門の獣医師へ早めに相談することが回復への近道です。
爬虫類との信頼は日々の積み重ねから

カメレオンを健康に飼うための基本は、生き餌を中心としたバランスの良い食事と、適切な与え方が重要です。
コオロギやデュビアなどの主食を中心に、シルクワームやミルワームを時々加えることで、栄養の偏りを防げます。カルシウムやビタミンをダスティングやガットローディングで補うことも骨格や代謝を支えるうえで有効です。
給餌は午前中に行い、食べ残しをすぐに片づけ、霧吹きやドリッパーで水分を確保するようにしましょう。もし食欲が落ちた場合は、環境の見直しや餌の種類の変更を試し、それでも改善しないときは専門の獣医師へ。
日々の観察と小さな工夫を積み重ねることで、カメレオンは長く健やかに暮らしてくれるでしょう。

