虫を飼うのはちょっと抵抗がある…そんな人にこそおすすめなのが「冷凍コオロギ」です。冷凍と聞くと「本当に食べてくれるの?」「栄養は大丈夫?」と不安に思うかもしれませんが、実は、爬虫類を健康に育てるうえでとても便利で安全なエサなんです。
生きたコオロギのように世話をしたり掃除をしたりする手間がなく、必要なときに必要な分だけ取り出して使えるのもポイント。最近では、虫が苦手な飼い主さんや、忙しい一人暮らしの方、家族で爬虫類を飼っているご家庭にも人気です。
この記事では、冷凍コオロギのメリットや注意点、上手な解凍・与え方のコツまでわかりやすく紹介します。初めての方でも安心して使えるように、基本からやさしく解説していきます。
冷凍コオロギとは?
冷凍コオロギとは、その名のとおり、コオロギを冷凍保存したエサのことです。爬虫類だけでなく、両生類や一部の小鳥のエサとしても使用されています。清潔な環境で育てられたコオロギを凍結しているため、栄養を保ちながら長期保存が可能です。
生きたコオロギと違い、寄生虫や雑菌の心配が少なく、管理の手間もかかりません。冷凍庫で保存しておけば、必要な分だけ解凍してすぐに使えるため、忙しい人や虫が苦手な人にも扱いやすいエサです。
冷凍コオロギの種類
冷凍コオロギには主に3種類あり、それぞれ大きさや性質が異なります。飼っている爬虫類のサイズや好みに合わせて選びましょう。
| 種類 | 特徴 | 向いている生体 |
| イエコオロギ | 小さめで栄養バランスが良い。 殻が柔らかく、食べやすい。 | 小型ヤモリ、カメレオンなど |
| フタホシコオロギ | やや大きめで動きが穏やか。 臭いが少なく扱いやすい。 | 中〜大型爬虫類 |
| クロコオロギ | 殻が硬く、タンパク質が豊富。 匂いが強め。 | 成長期の大型種 |
同じ種類の爬虫類でも個体によって好みが違うこともあります。最初は少量ずつ試して、食いつきのよい種類を見つけてみましょう。
冷凍コオロギのメリット

冷凍コオロギには、生きたコオロギにはない便利さと安全性があります。ここでは、飼育初心者にとって特にうれしい3つのポイントを紹介します。
長期保存できて管理がラク
冷凍コオロギは、冷凍庫で保存するだけで数か月間品質を保てる優れものです。生きたコオロギのように飼育ケースを掃除したり、エサを与えたりする必要がなく、忙しい飼い主さんでも気軽にストックできます。
「必要なときに必要な分だけ解凍して使える」ため、無駄が出にくく、旅行や出張などで世話を任せる場合にも便利です。コンディションを保ちながら、エサ切れの心配を防げるのは冷凍エサならではの魅力です。
衛生的で安全
冷凍処理によって、寄生虫や雑菌がほとんど死滅しているため、安心して与えられます。生きたコオロギでは、飼育環境によってはダニや細菌が発生することもありますが、冷凍タイプならそのリスクを大幅に減らせます。
また、保存中に臭いや汚れが発生しないため、室内飼育でも衛生的。子どもや家族がいる家庭でも安心して取り扱えます。
栄養が安定している
冷凍コオロギは、衛生管理の行き届いた環境で育てられた個体をエサとして使用しており、栄養バランスが一定です。生き餌のようにコンディションに差が出にくく、いつ与えても安定した栄養を補給できます。
さらに、給餌前にカルシウムパウダーやビタミンD3をまぶすことで、成長期や繁殖期の栄養強化にも対応可能。栄養が偏りがちな人工フードと組み合わせることで、より理想的な食事バランスを保てます。
冷凍コオロギのデメリット
便利で扱いやすい冷凍コオロギですが、いくつか注意しておきたい点もあります。特徴を理解したうえで、上手に取り入れましょう。
動かないため食いつきが悪いことがある
冷凍コオロギは動かないため、視覚で獲物を認識するタイプの爬虫類やカエルでは、反応しづらいことがあります。動くエサにしか食いつかない個体もいるため、最初のうちは口をつけてくれないことも珍しくありません。
その場合は、ピンセットでコオロギを軽く動かして“生きているように見せる”工夫をしてみましょう。ぬるま湯で少し温めて体温を感じさせたり、ミルワームなど好物と一緒に与えたりするのも効果的です。
少しずつ慣らしていけば、冷凍コオロギでも食べてくれることが多いです!
家族の理解が必要な場合も
冷凍コオロギは家庭用の冷凍庫で保存することが多いため、家族と共有している場合には注意が必要です。
食品と同じ場所に「虫」が入っていることに抵抗を感じる人も少なくありません。できれば専用の保存スペースを設ける、密閉袋や容器に入れて見た目を隠すなど、家族が安心できる工夫をすると良いでしょう。
爬虫類飼育は家族の協力があると続けやすくなるため、事前に話し合って理解を得ておくことも大切。家族と共有する冷凍庫を使う場合は、見た目や扱い方に気を配ることで、快く理解してもらいやすくなりますよ。
解凍にひと手間かかる
忙しいときや子どもと一緒に世話をしているときなど、「毎回の解凍が面倒」と感じる飼い主さんも多いでしょう。ただし、この解凍作業は爬虫類の健康を守るうえでとても大切です。
急激に温めると栄養が壊れたり、腐敗が進んだりするため、電子レンジや熱湯を使うのはNG。また、解凍後は時間を置かずに与えることがポイントです。長く放置すると雑菌が繁殖しやすくなります。
解凍は、慣れてしまえばほんの数分の作業ですよ!
冷凍コオロギの適切な解凍方法

冷凍コオロギは、正しい方法で解凍することで栄養を保ち、安全に与えることができます。間違った方法で解凍すると、栄養が壊れたり腐敗が進んだりすることもあるため注意が必要です。ここでは代表的な3つの方法を紹介します。
湯せん解凍が一番おすすめ
最もおすすめなのが「湯せん解凍」です。ジッパー付きの袋に冷凍コオロギを入れ、約40℃のぬるま湯に5〜10分ほど浸します。解凍が終わったら、キッチンペーパーで軽く水気を拭き取れば準備完了です。
熱湯を使うと栄養が壊れてしまうため、必ずぬるま湯を使いましょう。密閉袋を利用することで、水に溶けやすい栄養素が逃げにくく、風味も保たれます。短時間で解凍できるため、忙しいときにも便利です。
自然解凍でゆっくり解凍
冷凍コオロギを室温に30分〜1時間ほど置くだけで、自然に解凍されます。時間はかかりますが、少量だけ使いたいときや時間に余裕があるときにぴったりの方法です。
ただし、放置しすぎると雑菌が繁殖しやすくなるため注意しましょう。特に夏場は腐敗しやすく、冬場は室温が低いと解凍に時間がかかるため、暖かい場所で行うのが安心です。
冬に便利!パネルヒーター解凍
寒い時期におすすめなのが、爬虫類用パネルヒーターを使った方法です。ヒーターの上にキッチンペーパーを敷き、その上に冷凍コオロギを置いて10〜20分ほど温めます。ゆっくり解凍できるため、栄養や風味を損ねにくいのが特徴です。
温まりすぎないように、時々状態を確認しながら解凍しましょう。温度が高くなりすぎると乾燥や変色の原因になります。
冷凍コオロギの保存方法
冷凍コオロギは、正しく保存すれば長期間品質を保つことも可能です。保存のコツを押さえておくことで、栄養を損なわず、いつでも安心して与えられる状態を維持できます。
保存場所は、 −18℃以下の冷凍庫が基本です。家庭用の冷凍庫で問題ありませんが、開け閉めが多いドアポケット部分は温度が上がりやすいため、できるだけ奥のほうに保管しましょう。
保存時はジッパー付き袋や密閉容器を使い、しっかり空気を抜いて密封することが大切です。空気が入ったままだと霜がつきやすくなり、風味や見た目が落ちてしまいます。まとめ買いをした場合は、あらかじめ 1回分ずつ小分けにしておくと便利です。給餌のたびに必要な分だけ取り出せるので、解凍や保存の手間も防げます。
一度解凍したコオロギは再冷凍しないように注意しましょう。解凍と冷凍を繰り返すと水分や栄養が失われ、傷みやすくなります。解凍する際は、使う分だけを取り出すのが基本です。
保存期間の目安はおよそ 3〜6か月。長期間保存していると、見た目は変わらなくても風味や栄養が少しずつ落ちていきます。開封後はなるべく早めに使い切るのが理想です。冷凍コオロギは、生きたエサのように世話をする必要がなく、正しい保存を心がければ長く安全に使える便利な餌です。
正しい解凍と保存で、冷凍コオロギをもっと便利に!
冷凍コオロギは、爬虫類や両生類を健康に育てるうえでとても頼もしいエサです。寄生虫や病原菌の心配が少なく、長期保存ができるため、忙しい人や虫が苦手な飼い主さんにも向いています。
大切なのは、「正しい方法で解凍し、清潔に管理すること」。湯せんや自然解凍など状況に合わせて使い分ければ、栄養を保ちながら安全に与えられます。また、必要な分だけを解凍し、−18℃以下の冷凍庫でしっかり密封保存することで、いつでも新鮮な状態を保てます。
冷凍コオロギを上手に使いこなせば、エサの準備がぐっとラクになり、飼育のハードルも下がります。日々のお世話に少しずつ取り入れて、爬虫類や両生類との暮らしをもっと快適に楽しみましょう。

