カエルは、跳ねる・泳ぐといった独特な行動が魅力の両生類。身近な自然の中で見かける種類から、ペットショップで購入できる種類まで幅広く、ペットとしても注目されています。
「どんな環境が必要?」「エサは何をあげればいい?」と、飼育を始める前に不安を感じる初心者の方も多いのではないでしょうか。カエルは種類によって生活スタイルや必要な飼育環境が異なるため、正しい知識を知っておくことが大切です。
この記事では、これからカエルを飼ってみたい方に向けて、種類の選び方から飼育環境、日々のお世話のポイントまでをわかりやすく解説します。
初心者におすすめのカエルの種類と選び方

カエルには多くの種類があり、体の大きさや生活スタイル、必要な飼育環境はそれぞれ異なります。初心者がカエルを飼う場合は、育てやすさや飼育スペース、餌の確保がしやすいかどうかを基準に選ぶことが大切です。
人気のペットカエルと特徴
| カエルの種類 | 特徴 | 飼育難易度 |
| アマガエル | 小型で飼いやすく、樹上性。 ガラス面に張り付く姿が特徴。 | ★☆☆(簡単) |
| アカガエル | 水辺を好み、湿度管理が重要。 産卵期には水場が必要。 | ★★☆(普通) |
| ダルマガエル | 穏やかな性格。 屋外ビオトープにも適する。 | ★★☆(普通) |
| アフリカツメガエル | 完全水棲で水槽飼育が必須。 比較的丈夫。 | ★★☆(普通) |
| ウシガエル | 大型になり鳴き声が大きい。 初心者向きではない。 | ★★★(難しい) |
初心者が種類を選ぶ際のポイント
カエルを選ぶ際は、
- 活動時間(昼行性か夜行性か)
- 飼育スペース(テラリウムか水槽か)
- エサの種類(生餌が必要か)
といった点を事前に確認しておくと、飼育後のミスマッチを防げます。
日本でよく見かけるアマガエルは小型で飼育しやすく、狭いスペースでも飼えるため初心者に向いています。一方、アフリカツメガエルは完全水棲で水槽管理が必要ですが、比較的丈夫でエサの確保がしやすいのが特徴です。
ウシガエルは大きく成長し、鳴き声も大きいため、住宅環境によっては周囲への配慮が必要です。無理なく飼育するためには、小型から中型のカエルを選ぶ方が安心でしょう。
飼育環境の整え方とポイント
カエルが健康に過ごすためには、種類に合った飼育環境を整えることが欠かせません。ケージのサイズや床材、温度・湿度などの基本を押さえることで、カエルのストレスや体調不良を防げます。
適切なケージの選び方
カエルの種類によって必要なケージの形状は異なりますが、基本的には体長の3〜4倍以上の広さを確保するのが理想です。樹上性のカエルには高さのあるテラリウム、地表性のカエルには横幅の広いケージが向いています。
ケージの材質は、ガラス製やプラスチック製のテラリウムが一般的です。設置場所は、直射日光や冷暖房の風が直接当たらない、温度変化の少ない場所を選びましょう。
また、登れる枝や隠れ家を用意することで、カエルが安心して過ごせる環境になります。特に臆病な種類では、隠れられる場所があることでストレス軽減につながります。
床材の選定
床材は湿度を保ちやすく、カエルが快適に過ごせるものを選ぶことが重要です。
| 床材 | 特徴 |
| ココファイバー | 保湿性が高く、清掃しやすい |
| スフォグナムモス | 湿度を維持しやすく、皮膚に優しい |
| ピートモス | 自然の土壌に近い環境を作れる |
床材は定期的に交換し、つねに清潔な状態を保ちましょう。汚れた床材を放置すると、カビや雑菌が繁殖し、カエルの健康を損なう原因になります。
温度・湿度管理の重要性

カエルは変温動物のため、飼育環境の温度や湿度が体調に大きく影響します。多くの種類では20〜25℃が適温とされ、年間を通して安定した温度管理が重要です。夏場は直射日光を避け、冬場はヒーターや保温シートを使って冷え込みを防ぎましょう。
湿度は、低すぎると皮ふの乾燥や体調不良につながるため、60〜80%を目安に保ちます。床材の保湿性を活かし、霧吹きで調整するのが効果的です。ただし、湿度が高すぎるとカビや雑菌が繁殖しやすくなるため、湿度計で数値を確認しながら換気とのバランスを取ることが大切です。
カエルの食事管理

カエルの健康を維持するためには、種類に合ったエサを適切な頻度で与えることが欠かせません。カエルは主に昆虫を食べる生き物ですが、生活スタイルによって食性や必要な管理方法が異なります。
エサの種類と給餌頻度
多くのカエルは昆虫食で、コオロギ・ミルワーム・フルーツフライなどが主な餌になります。雑食性のカエルでは、昆虫に加えて小魚や人工飼料を食べる場合もあります。
また、アフリカツメガエルなどの完全水棲種には、専用の水生飼料を与える必要があります。給餌頻度は成長段階によって異なり、幼体は1日1〜2回、成体は2〜3日に1回程度が目安です。
栄養バランスを保つため、カルシウムやビタミンのサプリメントを定期的に添加するのもおすすめ!
水分補給のポイント
カエルは皮ふからも水分を吸収するため、つねに清潔な水を用意することが欠かせません。ケージ内には浅い水場を設置し、カエルが自由に出入りできるようにしましょう。
水が深すぎるとカエルが溺れてしまう原因になるため、種類や体の大きさに合わせた深さに調整します。水道水を使用する場合は、必ず塩素を抜いてから与えることが大切です。
水は毎日交換し、水場や水槽内を清潔に保つことで、細菌の繁殖や病気の予防につながります。汚れやぬめりが出ていないかを日々確認し、衛生的な環境を維持しましょう。
健康管理と日々のケア

カエルを健康に飼育するためには、日々の観察とこまめなメンテナンスも欠かせません。小さな変化に早く気づくことで、体調不良や病気の予防につながります。
健康チェックのポイント
カエルの健康状態を確認する際は、以下の点に注目しましょう。
- 活動量が減っていないか
- 食欲があるか
- 皮ふに異常(乾燥、ただれ、変色)がないか
- 目がクリアで輝いているか
異常が見られた場合は、早めに対処することが大切です。
ハンドリングについて
ハンドリングとは、飼育しているカエルを手に乗せたり、直接触れたりすることを指します。掃除や移動、健康状態の確認などで必要になる場面もありますが、カエルはストレスに非常に敏感な生き物です。
そのため、日常的に触れ合うことは避け、必要なときだけ最小限にとどめることが大切です。どうしても触れる必要がある場合は、事前に手指をよく洗ったうえで行いましょう。
無闇に触るとカエルの皮ふを傷つけることもあるため、優しく扱ってあげましょう。ハンドリング後は必ず手を洗い、衛生面にも配慮してください。
カエルを飼う前に知っておきたいこと

カエルの飼育は、種類ごとの特性を理解し、適切な環境を整えることで、初心者でも無理なく楽しめます。
温度や湿度の管理、エサや水の与え方など、日々の基本的なお世話は必要ですが、広いスペースを必要とせず、小さな変化や行動をじっくり観察できる点は、カエルならではの魅力といえるでしょう。
一方で、湿度管理や生餌の準備など、人によっては負担に感じやすい点もあります。飼い始めてから「思っていたのと違った」とならないよう、生活環境やライフスタイルに合っているかを事前に考えておくことが大切です。
正しい知識を身につけ、カエルにとって安心できる環境を用意すれば、日々の飼育はより楽しく、充実したものになります。無理のない形で、カエルとの暮らしをスタートさせましょう。

