ヤモリとイモリは何を食べる?失敗しない餌と栄養管理のすべて

ヤモリとイモリは一見似ていますが、ヤモリは爬虫類、イモリは両生類と生物学的な分類が異なります。飼育下で健康に長生きさせるためには、適切な餌選びと栄養管理が不可欠です。この記事では「ヤモリとイモリの餌」の違いを徹底解説し、長期飼育のポイントを解説します。

ヤモリに適した餌の種類

ヤモリの基本的な主食は生きた昆虫です。代表的なものにコオロギ、デュビア(アルゼンチンモリゴキブリ)、ミルワーム、ハニーワーム、レッドローチなどがあります。

こうした餌はペットショップや通販で入手でき、特にコオロギやレッドローチは動きが活発なためヤモリの狩猟本能を刺激しやすいです。

デュビアは静かで鳴かず、臭いも少ないため飼育者にも扱いやすいと評価されています。ミルワームやハニーワームは栄養価が高いですが、与えすぎには注意が必要です。

ミルワームの外皮は硬く、消化不良の原因になる可能性がありますので補助的に与えましょう。人工フードも利用できます。レオパ(ヒョウモントカゲモドキ)用やヤモリ専用のソフトフードなど、市販品もバリエーション豊富です。

ただし、人工フードはすべてのヤモリに食いつきが良いとは限らないため、個体ごとの反応を見ながら徐々に慣らしてください。

生き餌が苦手な方は、人工フードや市販フードを少しずつ混ぜてみましょう。急な切り替えは食欲低下を招くことがあるため、徐々に移行するのがおすす

ヤモリに果物・昆虫ゼリーは与えていいの?

一部の樹上性ヤモリ(例:クレステッドゲッコー、ガーゴイルゲッコー)は果物や昆虫ゼリーも食べます。

バナナ、マンゴー、パパイヤなどを小さくカットして与えると喜ぶことがありますが、糖分過多には注意しましょう。ニホンヤモリなど多くの種類は専ら昆虫食性のため、果物の摂取にはあまり興味を示しません。

昆虫ゼリーは水分補給と補助栄養用にとても便利ですが、タンパク質が不足するため主食にはできません。

ヤモリの餌やり頻度と栄養補助

成体のヤモリは週に2~3回、幼体はほぼ毎日餌やりが必要です。消化できる量を見定めて、食べ残しは早めに片付けましょう。

また、生餌はカルシウムなどの栄養が不足しやすく、必ずカルシウムパウダーやビタミンD3のダスティング(餌へのまぶし)を行ってください。

コオロギやデュビアなどの生き餌には、必ずカルシウムパウダーをまぶして与えましょう。栄養バランスが崩れると、骨の病気や健康障害に直結します。

イモリに適した餌

イモリ類(アカハライモリなど)は動物質主体の雑食で、飼育下では市販の人工飼料(イモリ用・カメ用)、冷凍赤虫、小型魚やミミズなども与えることができます。専用配合飼料は粉末や顆粒状で、沈みやすく水中で摂食しやすい形状になっています。

冷凍赤虫やミミズは嗜好性が高く、食欲が落ちたとき用のトッピングやご褒美に最適ですが、栄養バランスの観点からメインの餌は「イモリ用の総合栄養飼料」がおすすめです。

イモリもカルシウム不足に注意が必要です。専用フードや、粉末カルシウムを餌に振りかけて与えると安心です。

餌やりの際は、2~3日おきに食べ残しをスポイトなどで除去し、水質悪化を防ぎましょう。イモリは水質に敏感なため、小まめな管理が健康維持に直結します。

イモリの給餌頻度と注意点

イモリの場合、成体は週2~3回程度、幼体や若齢個体にはもう少し頻繁に少量ずつ与えてください。水中の餌やりで水を汚しやすいため、与える量と質には細心の注意が必要です。

ヤモリ・イモリの食事に関する共通のコツ

ヤモリやイモリの健康を維持するためには、適切な栄養補給と水分管理が欠かせません。共通するポイントとして、サプリメントの活用でカルシウムやビタミンを補い、餌のサイズにも注意を払うことが重要です。

ここでは、両者に共通する食事のコツを分かりやすく解説し、長期飼育をサポートするための基本知識をお伝えします。

1.サプリメントの活用・水分補給

ヤモリ・イモリどちらも、サプリメントによるカルシウムやビタミン補給がとても大事です。自然界の餌だけでは再現困難な栄養素を補えるため、長期飼育では必須事項です。また、ヤモリには新鮮な水を常時用意し、イモリには定期的な水換えを徹底しましょう。

2.餌のサイズと安全性

ヤモリもイモリも、口のサイズに合った餌を選ぶことが基本です。大きすぎる餌は吐き戻しや消化不良の原因になります。昆虫類を与える際は個体の頭の半分程度のサイズを目安に調整しましょう。

よくある質問&注意点

  • 生き餌は苦手でも大丈夫?
    人工フードや冷凍餌を利用することで、無理なく飼育が可能です。ただし、徐々に慣らしたり、ご褒美的に与えることで健康維持につなげましょう。
  • 多頭飼育時の餌やりは?
    個体ごとに必ず餌が行き渡るよう観察し、食べ残しや弱い個体への配慮を忘れないこと。
  • 肥満や栄養失調の予防は?
    多種類の餌をローテーションし、サプリメントと併用しながら与えると予防につながります。与えすぎにも注意しましょう。

まとめ

ヤモリ・イモリの餌選びは、健康な長生きを支える最重要ポイントです。主食は生きた昆虫や専用人工フード、補助には果物や昆虫ゼリーを適量プラスし、カルシウムパウダーやビタミンの添加を徹底しましょう。

イモリには人工飼料や冷凍赤虫、小動物食もバランスよく活用してください。生体に合った餌の種類・頻度・量を見極め、常に個体の様子を観察しながら無理なく続けていくことが、健康な飼育の大切な第一歩となります。最後までお読みいただきありがとうございました☺