アカアシガメのお世話ルーティンと夏の暑さ対策とは?

アカアシガメは、赤く色づいた脚と、のんびりとした性格が魅力のリクガメです。南米の温かい地域に暮らしていて、日本の環境にもなじみやすいことから、近年とても人気が高まっています。

この記事では、アカアシガメの基本的な特徴から、毎日のお世話の流れや飼育のポイントまで、初めての方にもわかりやすくご紹介します。

アカアシガメってこんなカメ!

アカアシガメ、学名:「Chelonoidis carbonarius」は、パナマ、コロンビア、ブラジルなど、南米の森や草原に広く分布しているリクガメの仲間です。

大きさは30〜50cmほど。四本の脚には赤いウロコがあり、それが「アカアシ(赤足)」という名前の由来になっています。

頭にも赤やオレンジの模様が入る個体もいて、「チェリーヘッド」と呼ばれることもあります。背中の甲羅は丸みがあり、大きくなると真ん中が少しくびれた“ひょうたん型”になるのも特徴です。

性格はとてもおだやかで人に慣れやすく、飼い主の姿を見つけると寄ってくる子もいます。好奇心も旺盛で、他のカメやペットとも仲良くできるような、社交的な一面もあります。

アカアシガメは湿度が高めの環境が好きです。ケージの中は湿度60〜80%を目安に、毎日霧吹きや水入れを使って調整してあげましょう。

アカアシガメの性格と個性

性格は基本的に穏やかですが、オス同士だと時にけんかをすることがあります。多頭で飼うときは広めのスペースと、隠れられる場所をたくさん用意してあげましょう。

個体によっても性格はいろいろで、毎日寄ってくる子や、のんびりマイペースな子もいます。個性を見つけるのも、飼育の楽しみのひとつです。

成長と繁殖について

アカアシガメの成長は、他のカメと比較すると「やや緩やか」で個体差や飼育環境により違いがあります。

6月〜9月ごろに卵を2〜15個ほど産み、120〜160日ほどで赤ちゃんガメが誕生します。生まれたばかりの子は甲長4cmほどで、成長するにつれて赤い模様や甲羅の形がはっきりしてきます。

毎日のお世話ルーティン

アカアシガメとの暮らしをもっと楽しく、もっと安心にするためには、毎日のお世話がとても大切です。

ちょっとした習慣の積み重ねが、健康維持にもつながります。ここでは、朝のチェックから食事、掃除、ふれあいタイムまで、1日の流れに沿った基本のケアルーティンをご紹介します。

1. 朝の健康チェックと環境の確認

朝はまず、アカアシガメの様子を見てあげましょう。元気に動いているか、目や鼻に異常はないかを確認します。

ケージの中は、温度が25〜30℃、湿度が60〜80%をキープできているかもチェックします。寒い季節は保温器具、暑い日は風通しに気をつけて、快適な環境を整えてあげましょう。

2. ごはんの時間

アカアシガメは雑食で、野菜や果物、キノコなどの植物を中心に食べます。市販のリクガメ用フードや、時々ゆで卵やレバーなどのたんぱく質もOKです。

朝か夕方にごはんをあげて、食べ残しはその日のうちに片づけましょう。きれいな水もいつでも飲めるようにしておいてください。

3. ケージのお掃除

毎日、排せつ物や食べ残しを取りのぞきます。週に1回は床材を一部交換し、月に1度はケージ全体の掃除とレイアウトの見直しをして、カビや虫の発生を防ぎましょう。

ごはんに季節の野菜や果物を取り入れると、カメさんの楽しみも広がります。食欲や元気のサポートにもなりますよ。

4. 水浴びと日光浴

アカアシガメは水浴びが好きですが、長時間の遊泳は避け、10分程度で切り上げましょう。水遊びは、皮膚や甲羅をきれいに保つのに役立ちます。

UVライトや日光浴でしっかり紫外線を浴びることも大切。ビタミンD3が作られて、骨が丈夫になります。

5. ふれあいタイム

飼い主とのふれあいを楽しみにしているアカアシガメも多いです。優しく声をかけたり、手からごはんをあげたりして、ゆっくり信頼関係を築いていきましょう。

出典:wikipedia

飼育環境を整えよう

アカアシガメが元気に過ごすためには、快適な飼育環境づくりがとても大切です。温度や湿度、レイアウトなどをきちんと整えることで、ストレスを減らし、健康を守ることができます。

ここでは、ケージの選び方からレイアウトの工夫、紫外線ライトの使い方まで、基本の環境づくりをご紹介します。

1.ケージのサイズ

子ガメのうちは60〜120cmの水槽や衣装ケースでOKですが、大きくなると屋内外の広いスペースが必要になります。通気性を保ちつつ、脱走防止のためにフタはしっかり閉めておきましょう。

2.床材やレイアウト

保湿力のあるヤシガラやウッドチップ、落ち葉などを床に敷いて、隠れ家や流木、観葉植物を配置すれば、自然に近い環境を作ることができます。

3.水入れ

体ごと入れるくらいの大きな水入れを設置し、毎日きれいな水に交換してあげましょう。

4.紫外線ライト

屋内で飼う場合は、UVBライトを1日8〜12時間つけて、日光浴代わりに使いましょう。

温度計と湿度計をケージに設置すると、環境の変化にすぐ気づけて便利です。季節ごとに環境を調整してあげることも忘れずに!

アカアシガメの夏の暑さ対策

夏のアカアシガメ飼育では、「暑さ対策」「湿度の調整」「水分補給」「紫外線管理」「清潔な環境づくり」が健康維持のポイントになります。

特に日本の夏は暑く、湿度も変わりやすいため、飼い主の細かな気づきとタイミングよいお世話が大切です。

室温や湿度が適切でも、ケージ内の一部が熱くなりすぎたり、水が蒸発して乾燥したり、エサが傷んだりと、小さな変化が体調不良につながることがあります。

たとえば「今日は涼しい」と思って油断しても、湿度が下がり脱皮不全を起こすこともあります。こうした目に見えにくい変化には、毎日の観察が欠かせません。

アカアシガメは体調の変化をあまり表に出さないため、「動きが少ない」「エサに反応しない」「水を飲まない」といった小さな行動の変化にも注意が必要です。

また、夏は高温多湿で細菌やカビが増えやすいため、水入れや床材の掃除を普段よりこまめに行いましょう。夏場は食べ残しがすぐに腐りやすいため、早めに片付けましょう。

こうした日々の地道なお世話が、アカアシガメの健康を守る一番の力になります。エアコンや扇風機、霧吹きなどを活用し、ケージ内の温度・湿度をこまめに調整しましょう。

「よく見る」「こまめに手をかける」「ちょっとした変化に気づく」この3つが、アカアシガメと一緒に夏を元気に過ごすための大切なコツです。

出典:wikipedia

アカアシガメとの楽しい暮らし

アカアシガメは丈夫で初心者にも飼いやすいですが、成長すると大きくなり、長寿(20年以上)なので責任を持って飼育する必要があります。

毎日観察して、変化や成長を感じられるのはとても楽しいこと。家族でお世話を分担すれば、ペットとの絆ももっと深まります。

まとめ

アカアシガメは、美しい赤い脚と人懐っこい性格で、毎日のお世話が楽しくなるカメさんです。温度や湿度の管理、バランスの取れたごはん、清潔な環境を保てば、初心者の方でも安心して育てられます。

ゆっくり歩むアカアシガメとの時間を、ぜひ暮らしの中に取り入れてみてください。最後までお読みいただきありがとうございました☺