誰からお金をいただくのか —— ビジネスモデルを考えるときに立ち返りたいシンプルな問い

新しい事業を考えるとき、私たちはよく「誰の課題を解決するか?」から入りますよね。
「困っている人がいる」「それを解決するサービスを作りたい」――その気持ちはとても自然だし、スタートとしては間違っていません。

ただ、いざビジネスに落とし込もうとすると、もっと根本的な問いに向き合わなければいけません。

それが 「誰からお金をいただくのか?」 という視点です。


例:オンライン学習サービスを考えてみる

たとえば「社会人のリスキリングを支援するオンライン学習サービス」を立ち上げたいとします。
インタビューをすると、多くの社会人が「新しいスキルを学びたい」「キャリアが不安」と答えます。

一見すると「ユーザーの課題は明確だし、サービスがあれば解決できる!」と感じますよね。

でもここで立ち止まる必要があります。
本当に“学びたい社会人”が自分のお金を払ってまで利用するのか?


お金を払うのは誰か?

考えられる候補は実は複数あります。

  • 社会人本人:自分のキャリア不安を解消するために受講料を払う。
  • 企業:社員のスキルアップや人材育成のために研修費として払う。
  • 自治体や学校:地域人材の育成や教育政策の一環として負担する。

つまり「困っている人(学びたい社会人)」と「実際にお金を払う人」は必ずしも同じではないのです。


大切なのは「課題」と「お金の流れ」を切り分けること

この気づきはとてもシンプルですが、意外と見落とされがちです。
「課題を抱える人」と「お金を払う人」が違う場合、調査やインタビューの対象も変わります。

たとえば、もし企業が払うのであれば「社員のどんなスキル不足にお金を出すのか」を確認しなければいけません。
もし本人が払うのであれば「どれくらい切実な不安があるのか」「いくらなら払えるのか」を掘り下げる必要があります。


まとめ:熱意を持続可能なビジネスに変えるために

新規事業は「課題解決への熱意」から始まります。
でも、それを持続可能なビジネスに変えるためには、必ず 「誰からお金をいただくのか?」を最初に確認すること が大切です。

課題とお金の流れを切り分けて考えるだけで、事業の輪郭はぐっとクリアになります。
そして、その問いにしっかり答えられれば、想いをカタチにしていくスピードも一気に加速するはずです。